生活準備編

実際にパリで暮らし始めて、気づいたことがいろいろありました
私達と交替でアパルトマンにお住まいになる予定だった方に
現地及びアパルトマンの情報をお伝えするにあたって
いろいろと情報を整理しておいたメモがあります
ここではそれをご紹介してみようと思います
 
 

私たちがパリ暮らしを初めて早2ヶ月以上が経った(※注:1997年5月時点)。
夫のパリ赴任が決まってから、1ヶ月ほどの準備期間の後に彼は先にイギリスに発ち、
残った私は情報を集めようにも手段は限られていて、充分な前準備ができなかった。
パリに住んでみて初めてわかったこと、わざわざ日本から送らずとも現地で事足りた物などを、
私なりにまとめてみたものを書き記す。

パリ暮らしを始めたばかりの主婦にとっては、頭の痛い問題がたくさんあるが、
その最たるものは、いわゆる生活必需品の不備である。
パリのアパルトマンといえば大抵の家具と食器が備え付けられている、というのが定説だが、
このアパルトマンに限って言えば「あれば良いというものでもない」レベルのものが多かった。

1.キッチン
ヨーロッパの水道水は硬水、そのカルシウム分の多さは、薬缶に水を入れてしばらく置いておくと、
真っ白な沈殿物が薬缶の底に溜まっていることでよくわかる。
流し台は石灰分がこびりついて真っ白、排水口にも石灰が固まっていて水の流れは悪く、生ゴミトラップなどはついていなかった。
三角コーナーを日本から持参した方が便利かも知れない。
だが日本の洗面台のような小さな排水口には一応プラスチック網が付いていて、
時々マルシェに小間物の店が出るので、そこで買うこともできる。
オーブンはあったが、ものすごく古くて汚そうなので、使う勇気が出なかった。
レンジ台にはガスコンロが2つ、電気コンロが2つあり、電気コンロもまずまず火力は強かった。
ガスコンロの火力の大きい方は火花が出ないため、チャッカマンのような物を使って点火していた。

  《私が現地で買えた物》
・電子レンジ・電気湯沸かしポット・調味料用キャニスター・フライパン・鍋つかみ
・ボウル類・パスタ用キャニスター・コーヒーサーバー・コーヒードリッパー
・米収納用タッパー(大)・生ゴミ箱・タオル掛け代わりの突っ張り棒・ポット式浄水器(BRITA)
・チャッカマン・キッチンハサミ・缶切り・バターケース・野菜カゴ・洗剤類
 

2.バスルーム
入居当初、シャワー/蛇口切替が壊れていた。大家は知っていて換えないままにしていたらしい。
世話してくれる会社の女性によると「こんな事も良くある」らしいので、
最初に充分家中をチェックして、壊れている箇所大家と交渉しておくこと。
バスルームとベッドルームの境目には何故かドアもカーテンもなかったので、
近所のHABITATで突っ張り棒を買いカーテンを取り付けた。
一般にこちらは既製品のカーテンが高価で、HABITATの物が一番手頃だった。

  《私が現地で買えた物》
洗濯カゴ代わりの籐カゴ・物干し・バスマット・カーテン・突っ張り棒・カーテンリング
 

3.トイレ
トイレのドアはたわんでいてきちんと閉まらなかった。
二人だけの生活なら片方が入っていることはわかるが、
客が来たときの事故を防止したいと考えるなら、浴室同様カーテンを取り付ける方がよろしかろう。
ちなみに我が家は輪ゴムをゴム飛びのゴムのように長く編んで、ドアの取っ手に引っかけて閉めることにした。
タオル掛けもなかったので、スカートハンガーにタオルを挟んで、パネルヒーターに引っかけて使っていた。

4.寝室
マットレスは丈夫だったが、布団は買い換えた方が良いぐらい羽毛が偏っていた。
私たちが滞在していたのは夏に向かう半年だったのでそのままで我慢してしまった。
ダブルベッドだったので、シーツはフィットシーツ(Drap Housse)が140X190p、
コンフォーターカバー(Duvet,Couvre-lit)が200X200pでジャストサイズ。
パリに着いたばかりで疲れていて無精した私たちはサイズを測らずに買いに行って、見事にサイズ違いを買い込んでしまった。
前述の会社の女性に大きすぎたと言ったら、「じゃあ良かったじゃない、とにかく入るんだから」と言われてしまった。
パリとはこんな所である。

5.リビングルーム
この家には時計が一つもなかった。何故か街中にも壁掛け時計を売っているところが見あたらず、
デパート巡りにもいい加減疲れていたとき、近所のHABITATで2000円ぐらいで見つけた。

6.ガイドブック・地図
『地球の暮らし方・フランス』は必携書だと思う。
『JETRO・パリに暮らす』は情報源としては評価できるが、あまり日常生活での出番はなかった。
『地球の歩き方』は実はフランス編しか持っていなかった。
しかし『歩き方』シリーズは今一つデータの信用度が低いので、やはりあまり出番がなかった。
ただ地方で遊びに行くときや、出張時自力でホテルの予約を入れる際には活躍してくれた。
パリのガイドブックとして案外使えるのが、昭文社の『個人旅行・パリ』
メトロやバスの乗り方、切符の種類と買い方、空港バスの案内など、
かなり詳細に解説してあるので、ずいぶんと役に立った。

パリに来てからの日本の書籍だが、実は大抵の物が購入可能。
ただし"金に糸目をつけなければ"と言う条件が付く。
PYRAMIDESにはJUNKU書店・東京堂書店と2軒の本屋があるが、だいたい日本の定価の2.5〜3倍で販売されていた。
デュッセルドルフにはJAPAN BOOK CENTER というとても大きな書店があるが、
円換算するとここでも大体似たような価格だった。
定期刊行の雑誌などはともかく、ガイドブック・辞書・文芸書のたぐいは日本で買って持参する方が賢明。

是非手に入れておきたいのは、RATP(パリ交通局)が出している無料のメトロ・バスの路線図、『Plan de Pairs』
地下鉄の切符売り場やChamps-Elyseeのツーリストインフォメーションでもらえる。
何種類かある中で、2番というのがバス路線図が詳しく載っているので便利。
もちろんメトロ路線図も載っているが、どの通り沿いにメトロやバスの駅/停留所があるのかが一目瞭然なので、
初めての所へ行くときでも最短距離を探せる。
ちなみにフランスで一家に一冊と言われるMICHELINのガイドブックだが、青本と言われているパリの詳細な地図は、
本形式なので街中でだらだらと広げずに済む点が便利。
通り名の索引がなんと言ってもパリ生活で役立つ。
緑本は観光ガイドで英語版が発行されていて、観光地などに行くと土産物屋などで売られている。
パリにもWH SMITHという英国系の書店があって英語版の購入は可能。

7.衛生用品
洗剤類に関しては辞書とにらめっこしながら買った。
日本でも売られているARIEL,WOOLITEなどは買いやすいのだが、漂白剤や柔軟剤は見慣れぬブランドが並ぶ。
漂白剤は通称JAVELと表記されている。柔軟剤は赤ちゃんの絵や柔らかそうなタオルの絵で分かる。
そのほかに、硬水を使用するフランスでは、一般に洗濯の際に洗剤類とは別に
CALGONという石灰溶解剤を使う。これは錠剤タイプ・粉末タイプがある。
クリームクレンザーはMR.PROPREという筋肉マンのおじさんの絵の付いたものを使用。
しかしトイレ用のクレンザーなどが見あたらない。表示を見る限り、トイレも洗面台もバスタブもおじさん一本でまかなうようだ。
トイレクイックルのたぐいも売られていなかった。
ここのアパルトマンの台所は石灰分のせいで真っ白ですが、これを取るのは酢が効く。
日本でも最近これを利用した掃除用洗剤が売り出されたが、安いアルコール酢で充分。
ただしパリではせっかくきれいにしてもあっという間にまた白くなるので、私は早々に戦いを放棄した。

よく、「ヨーロッパでは箱入りのティッシュペーパーが売られていない」とか「生理用品がおむつぐらいある」とか言われるが、
必ずしも正しくはない。
ティッシュペーパーはたしかにポケットティッシュの方が主流だが、PRISUNICにはちゃんと箱入りがあった。
ただし日本のような5箱セットなどはない。
生理用品に関しては、PRISUNICでちゃんと羽付き薄型のナプキンやタンパックスも、
パンティライナーまで売られているのでご安心を。
ただし日本で使っている物が気に入っているとか、かぶれやすいとかであれば持参した方が賢明。

8.食材
日本食を全く食べない、というなら話は別だが、そうでないなら日本食材の調達が主婦にとっての悩みの種。
日本の2〜3倍の価格だが、背に腹は代えられない。
まず米だが、K食品の米は夫によると「古々米よりひどい」味だった。洗うとぼろぼろと欠けてしまって、研ぐなんてとてもできない。
会社のTさんやSさんによると米はスペイン産の"みのり"に限るそうだ。

Pramidesの京子食品では土曜日は全商品10%OFFになる。
PassyのMarcheの肉屋では、頼まなくても「ウスギリ?シャブシャブ?」と訊かれる。
日本人駐在員が多く住む地区ならではといえる。
中華街のTANG FRERES(陳氏商場)は種類も豊富、値段も安いという夢のような場所。
中華食材はもちろん、豆腐、白菜、青ネギ、しょうゆ、片栗粉、ラーメン、春菊などおよそ日本食といえる物はほぼここで揃う。
もちろん中華食材の店であるから、米粉(ビーフン)やキクラゲ、
豆板醤(それも馴染みのある李錦記だったりする)などもあるので、中華惣菜を作るにも困らない。
奥にある肉のケースでは番号札を取って自分の番号が表示されるのを待つ。つまり銀行の窓口と同じ。
ここでは挽肉が買えるので、多めに買って冷凍しておくのが良いかも。
私は見つけた瞬間に餃子を作ることに決めた。全卵入りの黄色いワンタン皮も、ニラもちゃんとある。
ただし車がない私は中華街で買いすぎて、家まで遠くて持って帰るのに苦労したことが何度もある。

 
 

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